<高校野球大阪大会:大阪桐蔭5-1履正社>◇28日◇決勝◇舞洲

 大阪桐蔭(大阪)が史上7校目の夏の甲子園連覇への挑戦権をつかんだ。2回に福森大翔(ひろと)外野手(3年)の適時打で先制し、近田拓矢内野手(3年)らの適時打で加点。9回は今秋ドラフトの目玉、森友哉主将(3年)がダメ押しの5点目をたたき出し、エース葛川知哉(3年)が1失点完投した。激戦区・大阪での4季連続出場は平成初。04、05年の駒大苫小牧(南北海道)以来の夏連覇へ、歴史を刻みにいく。

 森友は「甲子園に出るというより、履正社に勝ちたいという気持ちでした」と話した。昨秋の府決勝、今春同準決勝で履正社に連敗した。そんな苦戦ムードを振り払った。守っても2日連投の葛川を支えきった。

 15日の練習中に3針縫う裂傷を負った左手小指が、25日の準々決勝・上宮太子戦の朝に腫れ上がった。激痛をこらえてミットに押し込み、バットも満足に振れない状態で勝ち越し打。試合後に初めて西谷浩一監督(43)に伝え、病院で抜糸。うみも取り除いた。チーム状態が上がってきたのが救いだった。

 済美(愛媛)安楽智大投手(2年)ら逸材が甲子園で待つ。「当たることがあれば1度は打席に立ってみたい」と打者としての夢を語る。「1戦1戦しっかり戦って、日本一を狙います」。負けられない夏が来る。【堀まどか】

 ◆大阪桐蔭

 1983年(昭58)創立の私立校。生徒数は2269人(女子897人)。野球部は88年創部で部員数59人。甲子園出場は春6度、夏は7度目の出場。春は12年、夏は91、08、12年に優勝。主なOBは西武中村剛也、日本ハム中田翔ら。所在地は大東市中垣内3の1の1。寺川国仁校長。