<高校野球福岡大会:九州国際大付7-1自由ケ丘>◇27日◇準決勝◇北九州

 九州国際大付は昨夏代表の自由ケ丘とのシード対決に圧勝し3年ぶりの決勝進出を決めた。

 九州国際大付が7点を奪い、昨年代表の自由ケ丘に完勝。3年ぶりの甲子園にあと1勝とした。打線に火をつけたのは今大会初の7番で起用された岩崎魁人外野手(2年)だ。

 チームが無安打で迎えた5回、先頭の岩崎が左翼席上段へ弾丸ライナーを突き刺した。この1発で相手先発は降板。2番手で出てきたエース左腕も攻略し、この回一気に4点。主導権を握った。

 「球が遅かったので、しっかり引きつけました。自分で流れを変えようと思った」。うれしい公式戦1号は高校通算16本目。長打に加え、50メートル6秒1の俊足で今大会から背番号「12」ながら、レギュラーに抜てきされた。若生正広監督(63)は「今年になって打っている。パワーがある」と魅力を語る。

 だが、この試合前まで9打数1安打。スタメンから外されたこともあった。不振脱出のため、この1週間は全体練習後に、学校内のグラウンドでメンバー外の2年生に投げてもらい毎日3時間打ち込み、体が開くクセを修正した。「若生監督と野球がしたい」と京都からやってきた。今年の夏で最後になるとは思ってもいなかった。「監督を甲子園で日本一にしたい」。その思いの強さは3年生にも負けない。【石橋隆雄】

 ◆岩崎魁人(いわさき・かいと)1997年(平9)5月6日、京都市生まれ。八ケ崎小3年から八ケ崎少年野球団で軟式を始める。下鴨中では硬式の京都ファイターズ(現京都嵯峨野ボーイズ)でプレー。九州国際大付では昨年秋からベンチ入り。171センチ、75キロ。右投げ右打ち。