<全国高校野球選手権:仙台育英6-4福井商>◇12日◇2回戦

 仙台育英(宮城)が、またも橋本到主将(3年)の活躍で12年ぶりに3回戦に進出した。初回、いきなり左翼線への二塁打で出塁し、先制点の足掛かりとなった。初戦の菰野(三重)戦で5打数5安打と大暴れ。2回の第2打席で四球を選び、4回の3打席目。高めの直球に空振り三振に倒れ、6打数連続安打で止まり、大会記録に並ぶ8打数連続安打はならなかった。

 「気持ちが楽になって、逆に伸び伸びプレーできた」と言うように、6回の第4打席では右前打を放つ。8回には中堅の守備で背走キャッチも見せた。10日には昨年のエース、ヤクルト由規がホテルに激励に訪れ、アイスを差し入れてくれた。「由規さんも頑張れるような結果を残したい」と意気込んでいた。

 投げては176センチ、85キロの1年生左腕・木村謙吾投手が、5回途中から4回2/3を無失点リリーフ。14日に対戦する横浜の1年生大石とは、開会式でメールアドレスを交換した。優勝候補の横浜について木村は「やばいっす。天下っす。神様っす。でもどれだけ通用するか、自分の力を試したい」と、冗談交じりながら意欲をみせた。勝てば94年以来14年ぶりの8強進出となるだけに、次戦も2人の活躍が欠かせない。【由本裕貴】