第92回全国高校野球選手権の東東京(7月3日開幕)の組み合わせ抽選会が12日、行われた。

 帝京は本格派右腕3人で2年連続の頂点を目指す。

 大黒柱は、名将前田三夫監督(61)が全幅の信頼を寄せる伊藤拓郎投手(2年)だ。昨夏、甲子園で1年生最速記録の148キロを計測したが、今年も健在。185センチ、83キロの肉体を維持しながら精神的にも成長した。大会では球速にこだわらず「守りから攻撃へ、いいリズムで試合をつくりたい」と意気込む。鈴木昇太投手(3年)は、三塁手も務める身体能力の高さが売り。制球力が身上で公式戦での自責点1と安定感のある山崎康晃投手(3年)と2人が最速147キロを誇る。

 シードを逃した今大会だが終盤の疲れがたまるころ、3人を擁する投手王国の真の実力が発揮される。練習試合では打線の調子も上向いている。前田監督は「勝負弱さが心配。強さが欲しい」と、大会に向けて厳しい注文をつけていた。【茶木哲】