政界は7月11日投開票の参院選に注目が集まるが、菅直人首相の母校、小山台(東東京)はくしくもメンバー入りを「投票」で決めるのが慣例。仲間の声を反映させた民主制度で、昨夏の8強超えを目指す。
小山台のマニフェストは福嶋正信監督(54)が05年の就任後に掲げて以来、変わっていない。「甲子園で校歌を歌う」-。都立勢が達成していない目標だ。「公約実現」のために、取り入れたのが主将や大会ベンチ入りメンバーの選挙制度だ。立候補制ではなく「やりたい人」より「やってもらいたい人」が選ばれるのが特徴だ。
まずは主将。夏の大会終了後の新チーム結成時に引退する3年とメンバー入りしていた2年が、投票で主将を決める。学業も優秀な岡田耕平一塁手(3年)が半数近くの票を集めて当選した。「主将の責任は常に感じている。最低でも昨夏の8強を超える」と意気込む。
抽選会(12日)の直前、近くの小山台会館で大会出場メンバーの投票が粛々と行われた。19番、20番の選手のみ監督が指名するが、それ以外の18人を決める。氏名の横に20番までの背番号を記入する方式で代表者を投票した。即日開票され、栃谷弘貴投手(3年)を始めメンバー全員が、ほぼ満票だった。栃谷は「選ばれたのは、うれしい。野球がうまいだけではなく、日本一の、いいチームを目指します」と決意を口にする。毎年、技術だけではなく生活態度も模範となることが条件。控え選手も有権者の自覚を持ち、全力でナインを支える派閥のない民主的なチームが伝統となっている。
成績も年々アップしているが、144校の東東京を制するには運も必要だ。初めて卒業生から首相が誕生した。福嶋監督は「今年は、何かを持ってる」と期待に胸を膨らませていた。【茶木哲】

