マルが抜けても、タナキクが健在だ。丸が離脱した広島打線は、今季12度目の逆転勝利で5連勝とした。けん引役は田中広輔内野手(28)と菊池涼介内野手(28)の1、2番コンビだ。逆転打に中押し弾とマルショックも吹き飛ばす働きで勝利に導いた。9連戦を連勝スタートさせて、貯金を今季最多8まで増やした。
まずは菊池が火をつけた。1点を追う5回。2死満塁から能見の浮いた真っすぐをたたいて左前に運び、試合をひっくり返した。「とにかく必死にいきました。いい反応で打てました」。1度は阪神に追いつかれるも、バティスタの3号ソロで勝ち越し。1点リードの7回には田中が2番手石崎の内角球を右翼席に突き刺した。「(併殺崩れで)走者が入れ替わってもいいと思っていた」という思い切りが今季1号2ランを生み、試合を決定づけた。
前日28日に右足を痛めた丸が「右太もも裏の筋挫傷」のため出場選手登録を抹消された。緒方監督は「誰がケガで外れようと、チーム全員でカバーして戦っていく」と総合力での勝利に胸を張った。代わりに中堅に入った下水流も1安打で得点に絡んだ。
田中は「(丸は)大きな存在」と喪失感を口にしながらも「何とかカバーしながら戦っていきたい。それがカープのいいところでもある」と前を向く。若手のときから長く丸とともにチームの中軸を担ってきた菊池は「やるしかない。監督が言ったようにみんなでカバーしていくしかない」と厳しい表情で語った。
ベテラン新井に続き、丸も離脱したことで2人の負担は増す。それでも帰ってくるまで、チームを支えていく覚悟はできている。「丸がいてもいなくても、チームを引っ張る意識は変わらない」と田中。首位の座を固めたように、今の広島はそう簡単にぐらつかない。【前原淳】



