巨人がエース菅野智之投手の無安打投球の快投でヤクルトに連勝を収め、17日から始まるセ・リーグ覇者広島とのファイナルステージ進出を決めた。

菅野が9回打者28人に113球を投じ無安打1四球無失点。ポストシーズン史上初となるノーヒットノーラン。打線も7安打で3本塁打で4得点の一発攻勢で援護し、投打にヤクルトを圧倒した。

試合を終えた菅野は「最高の気分です。何と表現していいのか分からないけど達成感はすごくある。途中から(完全試合を)狙っていました。四球はもったいなかったけど、満足しています。高橋監督と1日でも長く野球ができるようにフル回転で頑張ります。(ファンへ)皆さん一緒に広島に行きましょう」と声をはずませた。

巨人は2回、2死走者なしの場面で6番長野が、ヤクルト原の真ん中低め143キロ直球をバックスクリーン左へ豪快に運ぶ先制本塁打。4回には先頭の3番マギーが左翼へソロ本塁打、なおも1死一塁から7番亀井の右越え2ランで4-0とリードを広げた。

投げてはレギュラーシーズンで勝利数、防御率、奪三振のセ3冠を獲得した絶対的エースの菅野が仁王立ち。7回2死から山田哲人に四球を与えたものの、それまで1人の走者も許さない圧巻の完全投球だった。

シーズンは借金4のギリギリ3位でつかんだ2年ぶりのCSで、かつて勝率5割未満チームが日本シリーズに出た例はない。今季限りで退任する高橋由伸監督の下、史上最大の下克上日本一へ、巨人が最初の関門を突破した。

◆ファイナルステージ(6試合制)はリーグ戦1位とファーストステージの勝者が対戦。4勝した球団が日本シリーズへ進出。リーグ戦1位にはアドバンテージ(1勝)があり、実質3勝で勝ち抜ける。