阪神平田勝男チーフ兼守備走塁コーチ(59)が次期2軍監督に内定したことが15日、明らかになった。矢野新監督誕生を受け、球団は重要ポストを検討していた同コーチに絞った。また、福原忍2軍投手コーチ(41)、藤井彰人2軍バッテリーコーチ(42)、藤本敦士2軍守備走塁コーチ(41)の1軍コーチ昇格も内定。1軍ヘッドコーチ格には楽天の清水雅治1軍外野守備走塁コーチ(54)を招へいするプランが浮上した。

平田2軍監督が5年ぶりに鳴尾浜へ帰ってくる。矢野2軍監督が次期1軍監督就任要請を受諾したことを受け、平田チーフ兼守備走塁コーチの次期2軍監督就任が内定した。球団フロントは平田コーチの指導力を高く評価し、すでに重要ポストを検討していたが、最終的に2軍監督の座を用意することに決めた。

平田コーチは過去6シーズンにわたって2軍監督を務めた実績があり、今回は14年以来、5年ぶりの同職復帰となる。特に、10年には4年ぶり5度目のウエスタン・リーグ優勝に導いている。若手育成についても、厳しい指導で定評があった。05年にはセ・リーグ優勝した岡田監督をヘッドコーチで支えるなど、1軍コーチとしても経験豊富で、1、2軍間のパイプ役にはうってつけの人材といえる。若手を育て上げて、1軍に供給しながら、矢野監督を支えることになった。

一方で、福原2軍投手コーチ、藤井2軍バッテリーコーチ、藤本2軍守備走塁コーチの1軍コーチへの昇格も内定した。福原コーチは、来季こそ完全復活を期待される藤浪の指導役としても打ってつけの存在。今季は制球難に苦しむ藤浪の指導を鳴尾浜で根気強く続け、シーズン終盤の復調をアシストした。3人は今季矢野2軍監督とともにファームを日本一に導いたメンバー。1軍でも勝者のエキスを若虎に注入する。

また、1軍ヘッドコーチ格には楽天清水1軍外野守備走塁コーチが急浮上した。清水コーチは今季限りでの楽天退団が決定的となっている。現役時代は中日在籍時、矢野新監督が信頼する先輩の1人だった。引退後は西武、日本ハム、ロッテ、楽天でコーチを歴任。日本代表の稲葉ジャパンでは外野守備走塁コーチも務めている。

矢野新監督誕生を受け、球団は急ピッチで組閣を進めていく。

◆平田勝男(ひらた・かつお)1959年(昭34)7月31日、長崎県生まれ。長崎海星-明大を経て81年ドラフト2位で阪神入団。遊撃手でゴールデングラブ賞4度。通算979試合、打率2割5分8厘、23本塁打、220打点。97年に阪神内野守備コーチに就任。02年から星野監督の監督付広報を務め、04年から1軍ヘッドコーチ。07年2軍監督、10年に退団し13年から再度2軍監督。15年は1軍ヘッドコーチ。16年から1軍チーフ兼守備走塁コーチを務めた。