ソフトバンクの「特攻ローテ」にほころびが出た。来日初の中4日で先発したアリエル・ミランダ投手(29)が、2回7失点と大炎上した。日本ハムとのファーストS初戦を任され、ポストシーズンの柱として期待されたが2戦連続でKOされた。今日19日も千賀がプロ初の中4日で先発。投手陣総力の戦いで西武山賊打線に立ち向かう。

自分への悔しさだろう。ミランダはいら立ちを隠せなかった。メットライフドームの長い階段を上りきり、肌寒い駐車場で口を開いた。「内容自体も見てもらった通りです。コンディションは悪くなかった。準備はしてきたが、こうやって打たれて点を取られた。結果がすべてです」と自分への怒りをにじませた。

来日初の中4日での先発で打ち込まれた。初回は安打と死球で走者をため、栗山に先制3ラン。2回には源田に適時打を打たれ、さらに浅村にも3ランを許した。制球が安定せず、不利なカウントから甘くなった球を痛打された。

大リーグでも中4日など短い登板間隔の経験もあり、ポストシーズンでの軸として期待された。日本ハムとのファーストステージ初戦は4回途中3失点。2試合連続でKOされた。工藤監督は「勝つために、ピッチャーには無理を言っているところはある」と唇をかんだ。

ミランダの背信投球で山賊打線に火をつけてしまった。2番手大竹ら3人のリリーフ陣は全員失点を記録。しかし「特攻ローテ」を貫くしかない。今日19日はプロ初の中4日で千賀が先発。第4戦には東浜も中4日で投げる可能性がある。倉野投手統括コーチは「この時期に中4日で投げるのは当たり前。やれないとは思わない」と先発陣にハッパをかけた。

前回登板の14日日本ハム戦以降はブルペン入りせず、調整をかえて挑む千賀は「大量失点はチームの士気に関わる。最少失点でいけるように」と気合を入れた。開幕投手も務めた右腕が山賊打線の勢いを止める。【山本大地】