西武に引導を渡したのは、やはり柳田だった。ソフトバンクは初回、ウルフを攻め無死満塁。4番が左中間へはじき返した走者一掃の二塁打が決勝点となった。「チーム全体で束になれたことが一番。いいバッティングができました」。今ステージでは第4戦でも決勝2ラン。5戦で打率4割5分、2本塁打、8打点と打ちまくった。CSでは自身初のMVPで賞金100万円ゲット。「みなさんのおかげなので、チーム、スタッフに還元します」と謙虚に話した。

揺れる流れも強引に引き寄せた。秋山の二盗を巡り、約10分のリプレー検証で間延びした直後の6回。先頭の打席で破格のパワーを繰り出した。右翼手の外崎が前進しかけたほど高く舞いあがった飛球は、右中間席へポトリと落ちた。この4打点目が西武に甚大なダメージを与えた。

生還すると満面の笑みで両方の二の腕を順番にたたき、握りこぶしを外に突きだし「最高!」。今季途中から本塁打後にするパフォーマンスを披露した。「だって、ホームランって最高でしょ」。人気ユーチューバーとなったボクシング亀田兄弟の父、亀田史郎氏の決めポーズをもらった。松田宣の「熱男~~!」。デスパイネの「足上げ」に続くソフト名物が出て、CS突破は決まった。

広島との選手権に歩を進めた。広島で生まれ育ち、大のカープファンだった。2年連続の日本一へ向け、故郷に凱旋(がいせん)できる。「日本シリーズでカープと戦える。小さい頃から思うと、考えられない。かみしめて頑張ります」。

CS前には「今年、野球ができるのもあとちょっと。来年まで野球ができない。大事にやっている」と言い、試合後は「また大舞台で野球ができるとワクワクしています。今年は工藤監督を胴上げできていない。ここまできたらあと4つ勝ちます」と言った。規格外の野球小僧。打ち続ける。【山本大地】