九州共立大(福岡6大学1位)が、8-4で日本文理大(九州地区大学1位)を下し2年連続7度目の優勝を飾り、明治神宮大会(11月9日開幕、神宮球場)の出場権を得た。

26日の準決勝に続く“ドラフト指名リレー”で締めた。8-4の8回から登板したヤクルト7位の最速143キロ左腕、久保拓真投手(4年=自由ケ丘)が1安打無失点投球。最後の打者を打ち取ると、両手を天に突き上げ泣く久保に選手が集まり歓喜の輪ができた。

2点リードの7回に登板した広島2位の最速152キロ右腕、島内颯太郎投手(4年=光陵)が、準決勝で右手中指のツメが割れた影響で本調子でなく4-4の同点に追いつかれた。だが味方が4点を勝ち越した後の8回裏。久保は「島内と2人でいいライバルとして投げあってきた。(島内が)ダメなら自分が抑える強い気持ちがあった」と奮い立った。

準決勝は、先発島内、久保とつなぎ九産大(福岡6大学2位)に延長10回サヨナラ勝ち。上原忠監督(51)から「最後(決勝戦は)は島内と久保で行く」と言われ、持てる力をふりしぼった。

神宮大会優勝でプロ入りに弾みをつけるつもりだ。「本拠地になる神宮でひと足先に投げ、いい思いでプロの世界に入っていけたら最高です」と久保が言えば、島内も「最後に日本一を飾り、次のステージに行きたい」と声を弾ませた。島内は、さらに母校先輩で日本シーリーズ初戦で先発の広島大瀬良大地投手(27)にも触れ「日本シリーズ1戦目の先発はすごいことで、自分もそこを目標にしやすい。大瀬良さんの存在は大きい」と、触発されている。

同点で迎えた8回2死二、三塁で勝ち越しの左中間2点適時打を放った代打起用の田村航汰外野手(2年=東海大福岡)は「これまで引っ張ってきた先輩のために打ちたかった」という。先輩、後輩一丸の上昇ムードでまずは立正大(東都大学野球連盟)との全国大会初戦に臨む。