楽天石井一久GM(45)が21日、西武から国内FA権を行使した浅村栄斗内野手(28)の獲得を発表した。楽天生命パークで会見し、20日夜に「言葉で言い表せないくらい悩みましたけど、お世話になって勝負をしたいと思います」と連絡を受けたことを明かした。

それに対して「この選択をしたことが野球を終わった時に良かったと思えるような環境作り、チームの方向性を出していくのでよろしくお願いします」と返事をしたという同GM。「うれしかったですけど、ホッとしたというか。どうしても来ていただきたい選手だったので。それによっては、チーム作りで全然違う方向に向かわないといけない場面だったので」と話した。

石井GMは今季の楽天の戦いを振り返り「明らかにまだ1軍で使うには早いという選手も9、10月に試合に出していた」と指摘。浅村の獲得で「戦力がすごく上がるのはもちろん、今後5年、10年と常勝軍団でいるために、浅村選手がプレーしている間に若手を2軍でじっくり育てることができる」と、強化と育成が両立できると強調した。

また石井GMは中軸を打つ浅村の前後の打者が重要だと説明。「後ろにしっかりしたバッターがいることで(浅村が)ボール球ばかり投げられることもないでしょうし。後ろに圧がかかるようなバッターを置けることが大事だと思います。あと前には浅村選手にチャンスがくるように塁に出る能力があるバッターを置くことが大事」。前後の打者についてはキャンプなどを通じて見極め「根拠のある打順をつくっていかないといけないと思います」と話した。

契約は4年20億円以上とみられ、背番号について同GMは「3番が空いているんでしたっけ。空いていれば3番以外選ばないんじゃないですか」と笑顔を見せた。