東北福祉仙台北は秋の東北大会に続き、またも準Vに終わった。決勝はエース左腕・梶川塁(高砂中2年)が2安打5四球6失点で2回KO。村山右三監督(58)は「2回で決まって(気持ちも)抜けていた」と苦笑いした。東北NO・1スラッガーの呼び声高い4番菊田空良捕手(桜丘中2年)も3本の外野飛球が野手の正面を突き、「欲を出しすぎた。本当の強打者と、いい打者との差でしょう」と奮起を期待した。

収穫もあった。準決勝の盛岡姫神戦では、1-0の投手戦で佐藤岳(館中2年)が4安打完封勝利。背番号5で内野手を兼任するが、2本柱の一角として大きな自信をつけた。またこの試合は初回の1点を守りきり、1回戦の宮城仙北ボーイズ戦は1-1のままタイブレークにもつれた試合を制すなど、接戦での粘り強さも身につけた。

部員17人と分厚い戦力を誇るわけではないが、梶川、菊田、佐藤岳は国際大会(12月下旬、台湾)に出場するリトルシニア東北選抜のメンバー入り。村山監督は「結果を出したし、何もないわけではない。目標を持った冬になる。敗戦を糧にプラス思考でやってもらいたい」と、14年ぶりとなる春の大阪で一暴れする。