所沢山脈最後のとりでがやってきた。西武に加入した廖任磊投手(25)が24日、埼玉・所沢の球団事務所で入団会見を行った。185センチの渡辺GMが見上げる球界最長身タイの201センチ。体重125キロは最重量になる。マウンドでは最速152キロの直球を投げ降ろす廖は「力強い球で強気に打者と勝負するところを見せたい」。早速、ブルペンでは躍動感あふれるフォームから20球投げ込んだ。

グラウンドでは巨人時代の先輩・内海の姿を見つけるや、巨体を揺らしながら走って駆け寄った。「内海さんには話を聞いていろんなことを教わった」と低姿勢。巨人での2年間、1軍出場はないが、西武には郭俊麟投手と呉念庭内野手に加え、許銘傑2軍投手コーチら台湾人が在籍し、環境が整っている。「困ったら助けてもらえる」と、他球団の選択肢もある中で1番に連絡をもらった西武入りを決めた。

190センチのドラフト2位渡辺勇太朗投手(18=浦和学院)198センチの育成ドラフト2位大窪士夢投手(18=北海)と並んでも、ひとつ抜ける高さだ。3人の所沢山脈は、いずれもそろって春季キャンプはB班(2軍)スタート。だが渡辺GMは「球の強さは魅力を感じる。力任せのところがあるからそこを修正すれば、即活躍する可能性はあると思う」と中継ぎとして期待は大きい。人間山脈・廖の名をとどろかす日は、そう遠くはない。【栗田成芳】