右肘の違和感で調整が遅れていた日本ハム吉田輝星投手が、約2カ月半ぶりにブルペン投球を再開した。捕手を立たせて、7~8割の力で直球のみ23球。「今年初めて傾斜で投げたので、感覚を確かめたかった。(球の)強さも、投げ方も、これからどんどん良くなる」と手応えを口にした。

力むと前へ突っ込む、昨季悩まされた悪癖の克服に取り込んでいる。見守った加藤2軍投手コーチは「うまく左足に(体重が)乗り切って投げられていた。力感ないフォームでバランスもいい」。全力で投げた時に、このフォームを維持できるかが課題だ。

新調した練習グラブには「不屈の華」と、刺しゅうを入れた。「気休めですよ。試合前から、しっかり自信を持って臨めるように。雑草のように強い心を持ち続けるという意味です」。リラックスするため、練習を終えれば、いっぱい寝て、好きな漫画を読んだり、大好きなスパイ系アクション映画を観てガス抜きも欠かさない。

実戦登板は、早くても2月15日紅白戦(国頭)以降の見通し。「体の状態を見ながら、キャンプ前半で不安をなくしたい」。焦らず、着実に段階を踏んで行く。【中島宙恵】