開幕ダイジョウブ! 体調不良で一時離脱した広島のヘロニモ・フランスア投手(26)が16日、マツダスタジアムでの投手練習に参加し、コンディション万全を強調した。1週間ぶりに1軍合流した前日15日に続き、精力的に調整した。昨季12セーブを挙げた左腕が、再び守護神争いに加わった。

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守護神への意気込みを問われたフランスアは首を振り「センパツ(したい)」とジョークを飛ばした。新型コロナウイルスの感染拡大が世間を騒がす中、8日に突然の体調不良で離脱。状態が心配されていたが、15日に1軍に再合流し、元気な姿をみせた。この日は先発陣に交じり、投手練習に参加。キャッチボールやダッシュをこなした。

1軍合流こそ1週間を空けたが、10日から再始動していた。「体調は悪くなかった。ちょっと熱だけ上がったみたいな感じ」。2日間の休みを挟んでキャッチボール、ノック、ランニングを行っていたという。肩の仕上がりについても「問題ない」ときっぱり。コンディションへの影響はほとんどなさそうだ。

ブルペンではスライダー、チェンジアップなど全球種を試し、45球を投げ込んだ。左腕は「真っすぐは良かった。捕手の構えたところにいっていたし、スピードも出ていた」と胸を張った。練習を見守った横山投手コーチは「思ったより体が動いていた。ピッチングもそれなりのものは出ていた」と目を細めた。

今後フランスアは18日に中日2軍との練習試合(由宇)に登板する予定。約2週間ぶりの実戦復帰で「まずはストライクゾーンに投げて、打者を抑えることを意識したい」と力を込めた。新外国人のテイラー・スコット投手(27=オリオールズ)とDJ・ジョンソン投手(30=ロッキーズ)との守護神争いに再び加わる。横山コーチは「候補に変わりはない。実戦でどれくらいのものを見せてくれるか」と期待した。

左腕は開幕延期にも動じず「準備に関しては予定通り。変わることはない」と冷静だった。昨季67試合に登板し8勝6敗、26ホールドポイント、12セーブの頼れる助っ人が帰ってきた。【古財稜明】