中日の与田剛監督(54)は13日、名古屋市内の中日新聞本社で大島宇一郎オーナー(56)にシーズン終了を報告し、3年契約最終年となる来季続投が正式決定した。8年ぶり3位Aクラス入りで長期低迷に終止符を打ったチームは投手力の強化と本塁打&機動力の2大課題の解消に務め、10年ぶりのV奪回に挑む。

「我々の目指していた結果とは違いましたが(Aクラス入りは)お褒めの言葉をいただいた。来年、しっかり頑張りますとお話させていただきました」。報告内容を説明した与田監督だが、大半の時間はV奪回構想に費やされたもようだ。

その中で強調したのはダブル勝利の方程式の確立だ。「できれば2パターン作れればいいと思っている。全体的なレベルアップは必要」と今季フル回転した福、祖父江、R・マルティネスの1次方程式メンバーに加えて2次メンバーを育成する。強みとなった救援部隊を2層構造に強化し、ペナントレースを勝ち抜くプランだ。

また、今季もリーグワースト70本塁打に終わり、得点力不足の解消には至らなかった。機動力を含めた攻撃力アップに向けて指揮官は「新外国人は野手、投手で最低1人」を要望。さらに「これから具体的な話が出てくるかな」と補強策に乗り出すこともにおわせた。

▽中日大島宇一郎オーナー 8年ぶりのAクラスという成績にはよくやってくれたと思います。特に後半戦での投手陣の鉄壁のリレーと、攻撃陣の勝負強さには目を見張るものがありました。来季は10年ぶりのリーグ優勝、14年ぶりの日本一を果たすため、土壌は整ってきていると実感しています。来季も新型コロナウイルスへの感染防止対策を徹底しながらの難しい調整が必要になってきます。練習体制を工夫しながら、力を高めてシーズンを迎え、与田監督の3年目は、強いドラゴンズをより強く、盤石にしていってほしいと思います。