ロッテの沖縄・糸満での2次キャンプが始まり、16日には歓迎セレモニーと全体練習が糸満市の西崎総合運動公園野球場で行われた。

【関連記事】ロッテニュース一覧

1次キャンプ地の石垣島は「沖縄本島より温暖」「充実の施設で1、2軍が同敷地内で練習できる」という大きなメリットがある。一方で対外試合の実施が難しく、例年2月中旬以降は沖縄本島への遠征になっていた。今回、糸満をその拠点として始動。沖縄本島での練習環境ができたのも大きい。

河合克美オーナー代行兼球団社長(69)は石垣島1次キャンプについて「まずそこ(石垣島)でやろうということについては、変えるつもりはありません」と明言。その上で糸満市側と協議しながら、設備を整えて「来年からでも、まずは練習試合(の実施)をというふうに考えています」と糸満2次キャンプの活用法をイメージした。

最大のネックは、防球ネットになる。30年前までオリックスがキャンプを行ったものの、当時とは周辺環境が一変し、バックネット裏ならびに内野席での20メートル級の防球ネットの設置は必須になる。設計が済んでおり、順調ならばこの年内に設置が終わる見込みだ。

巨大施設は難しそうだが、室内練習場の建設計画も推進していく見込みだ。糸満市の當銘真栄市長(55)は「一気に全て整備というのは、こういう小さな自治体では無理なところもありますので、徐々に1つずつでも整備できていければなと思います」と慎重に話したものの、対外試合開催も含めての2次キャンプ本格化は強く願うところ。施設整備の1つの目安に「気持ち的には令和6年までに」と挙げている。

球団は来年以降の2次キャンプでは糸満市内での宿泊も検討しており、今回も市内の子どもたちに帽子を贈る。當銘市長も「短期間でなく、長期で糸満市に根付いてもらえるような球団になってもらいたいなと。市民も巻き込んで、糸満市民がみんなロッテファンになるような取り組みを」と推進していく構えだ。【金子真仁】