プロ野球独立リーグのBC新潟は3月31日、ハードオフ新潟の室内練習場でトレーニングした。予定していた福島とのオープン戦は悪天候が予想されるとして中止となった。新人の佐藤拓実外野手(20)はアピールの場を1つ失うことになったが、気迫は充実していた。「開幕スタメンで出ることを今、一番強く思っている」とはっきり口にした。

184センチ、92キロ。持ち前のパワーを前面に押し出していくつもりだ。「体が大きいので、遠くに(打球を)飛ばすのが一番の持ち味」と言う。「打撃の調子は悪くない」。目標に打率3割超え、2桁本塁打を掲げる。

登録は外野手だが、遊学館高(石川)の2、3年時は一塁を守った。内外野ともOKだ。橋上秀樹監督(56)は「正直、ポジションが確定している選手はほとんどいない」と4月9日開幕の信濃戦(長野オリンピックスタジアム)まで競争を促している。だからこそ、佐藤拓は開幕スタメンへ、スパートをかける。

新潟市生まれの佐藤拓がライバル視しているのは、同じ新潟シニア出身で同学年の広島3年目、韮沢雄也内野手(20=花咲徳栄)。普段から連絡を取り合う仲だが、2年後に同じNPBのステージに立つつもりだ。「大学(創価大)を中退しているから、今年は結果を残して、2年目には」。照準はピタリ、定まっていた。【涌井幹雄】