ソフトバンク田上奏大投手(19)が、12日のロッテ戦(長崎)でプロ初登板初先発する。7日に育成から支配下登録されたばかり。この日は長崎でダッシュや強めのキャッチボールで調整した。田上は「支配下になってから日もたってないですけど、正直まだ夢のような話だと思っています。でも明日はとても楽しみです」と、意気込んだ。

高卒2年目、19歳の最速154キロ右腕。10日に20歳で完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手には勇気をもらった。「映像は試合後に見ました。すごい球を投げてた。化け物だなと…。1個上の選手でも、あれぐらいすごいことを成し遂げた。自分もあれぐらい頑張りたい。夢をもらえました」。

履正社(大阪)では、高3春に外野手から投手へ転向。公式戦登板もなかった。プロ入り後もウエスタンリーグでは3試合しか投げていない。それでも、力強い直球を見込まれ、藤本博史監督(58)が1軍デビューを推薦した。ソフトバンクの“隠し球”が、いよいよお披露目だ。

◆田上奏大(たのうえ・そうた)2002年(平14)11月26日、大阪市生まれ。敷津浦小2年で「バイキングジュニア」で野球を始め、オリックスバファローズJr.にも所属。住之江中では西成ボーイズに在籍。履正社では1年秋からベンチ入りし、3年春から投手兼任。20年ドラフト5位でソフトバンク入りし、21年秋に育成契約。22年4月に支配下再登録された。今季推定年俸は600万円。185センチ、88キロ。右投げ左打ち。