BIGBOSSが日本ハム清宮幸太郎内野手(22)に愛情あふれる“ダメだし”をした。

ロッテ5回戦(ZOZOマリン)の9回、新庄剛志監督(50)は清宮に代打を送った。理由は「割れ」がなくなった打ち方で、試合後にタイミングや間がうまく取れていない現状を、あえて指摘した。清宮も現状打破へ試合後に居残りで打撃練習を行った。チームは逆転負けで借金10に逆戻り。首位楽天とのゲーム差も今季初めて2桁となる「10」となった。

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BIGBOSSは、あえて言及した。最終9回の攻撃で清宮に代打を送った理由について「違うんだよなぁ。俺の思った…(2回は)アレがヒットにはなったけど、違うんすよ。凡打でもいいから、俺のイメージのスイングであれば、交代はなかった…ですよね。三振でも『おっこれ次、期待できる』っていう三振だったら使うし」と説明した。

2回の適時打も、5回の二ゴロも、6回の空振り三振も新庄監督は納得していなかった。「タイミングというか、打席の凡打の雰囲気とか、見逃し方。スイングしてファウルチップとか。開幕した時の“清宮君の間”は、ないよね」。

3月26日ソフトバンク戦で1号ソロを放った際には「“割れ”ができている。俺はずっと“割って”ほしかった」と話していた。グリップの位置を捕手側に引く際に下半身は投手方向へステップして弓を引いたような状態になるのが「割れ」。その際に上半身が前に出ないように我慢できた時間が「間」となり、ボールを見極められ、強く振ることもできる。できていたことが、できなくなっている現状がもどかしい。

雨天中止となった4月29日もZOZOマリンの室内練習場で直接指導していたポイントだ。清宮も課題を理解している。「正直スイングが自分の中で納得できるスイングができていない。全然満足できないかなと思います」(清宮)。

試合後にはチームが宿舎へ出発した後も、球場に残ってバットを振った。適時打を放った時のコメントは「今、波に乗っている選手が多くて、乗り遅れたくないという一心で打ちました」。万波、今川らに負けぬ、遠くへ飛ばす力は一級品。多くの糧を大きな成長につなげられるか-。BIGBOSSは「今日ダメでも、明日いいかもしれないしね」と、その日を待つ。【木下大輔】

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