楽天田中将大投手(33)が、第2の故郷・北海道で9年ぶりの白星を収めた。

駒大苫小牧時代に3年間過ごした場所で、気持ちを球に込めながら8回4安打無失点。ハイクオリティースタート(QS、7回以上自責2以下)を開幕から5試合継続させ、2億円フェラーリで球場入りしたBIGBOSSに、球界最高の推定年俸9億円の貫禄を見せた。通算1500投球回の“おまけ”もついて今季3勝目。引き分けはさんで5連勝のチームは、首位をガッチリとキープした。

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勝負どころでギアを入れ、最大の出力を発揮した。田中将は「特段よかったボールはない。冷静に何をして、どういう風に投げないといけないか考えながら。なんとか立て直しながら投げられたことがよかった」。排気量だけにものを言わさず、極めて冷静に頭をフル回転させた。

ゼロを積み上げ、最大にして最後の関門は8回1死一、二塁。代打・ヌニエスに、100球に差しかかってもこの日最速タイの150キロをマークした。追い込んでからカットボールで三ゴロ。続く6本塁打の今川には、2球で追い込んでから3球際どいボール球でフルカウント。最後はスライダーで、打ち気のバットに空を切らせた。空振り三振に仕留めると感情を爆発。マウンドでほえた。

「1番はこの地に対する思いはあるんで。やはり高校時代に過ごした場所ですし、そこは思いが強いです」。この地を踏むと駒大苫小牧での3年間を思い出す。捕手出身で、小学校時代のあこがれは「(元ヤクルト)古田さん。キャッチャーやっていたんで。No.1捕手でしょ」。野球中継で巨人-ヤクルト戦を見て動きを研究した。高校で捕手から本格的に投手転向したことで人生が激変。その場所で、感動の日本一を勝ち取った13年シーズンの10月以来、9年ぶりの白星だった。

初回に日本通算1500投球回を達成。昨年には日米通算2500投球回に到達した。日本復帰2年目の今季は、これで5試合連続HQSと好調を維持する。その姿を石井GM兼監督は「メジャーではメジャー、帰ってきたら日本に合わせ、その場その場の流儀というか、対応力というのを持っている。それが一流選手の部分。今年は特に洗練されたと思う」と読み取る。

最大の見せ場で、最大の出力を発揮するマー君の快投で、チームは2-1の僅差勝負を制し5連勝。大型連休も無休で、連勝街道を走り続ける。【栗田成芳】

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