ソフトバンクが3年ぶりの交流戦王者に返り咲く。

序盤の43試合を終えて、首位楽天と1・5差の2位。就任後初の交流戦に臨む藤本博史監督(58)は「18試合しかないので、なんとかそこで貯金できるように。上位を目指して頑張っていきたい」と気合を入れた。

ソフトバンクは12球団ダントツの過去8度の交流戦Vを誇っている。だが昨季は主力の故障離脱などが相次ぎ、5勝9敗4分けの11位。勝率3割5分7厘は球団史上ワーストだった。指揮官は「去年は悪い成績だったので。それをしっかり覆して、いい成績で終わりたい」と、交流戦巧者としての名誉挽回を誓う。

キーマンに挙げたのは、主将の柳田悠岐だ。藤本監督は「やっぱりね、うちのキャプテン。柳田がしっかり真ん中でチームを引っ張ってくれれば周りがついてくる。柳田には期待しています」と期待した。交流戦では史上唯一、2度のMVPを獲得。4月には左肩痛で約20日間の離脱があったが、5月に入ってすでに5本塁打を記録するなど状態を上げてきた。

まずは24日からDeNAと3連戦。セ・リーグ主催試合で、DH制がない。藤本監督は「すごく難しいと思う。ビジターになれば投手が打席に立つ。そこの代打の出し時とかが難しい」としながら「今まで通り先に点を取って、有利に進めることが大事」と、普段通りの先手必勝を掲げた。奇策や秘策はない。王道の野球で、交流戦9度目の頂点を取りにいく。【山本大地】

○…打撃好調の今宮が、交流戦でも打線をけん引する。現在打率3割4分8厘はリーグ2位。5月は月間打率4割2分6厘と打ちまくっている。敵地での、24日からのDeNA3連戦に向けて「交流戦の順位がリーグの順位に直結しているというのを感じる。スタートはすごく意識したい。ビジターですけどしっかり勝ち越していけるように」と意気込んだ。

▽交流戦の主な要項

◆18試合制 各チーム18試合(1カード3連戦×6)。各カードのホーム、ビジターは隔年で入れ替えて行う。

◆優勝 勝率1位を優勝とする。賞金は3000万円。同率で並んだ場合は勝利数、直接対戦成績、得失点率などで順位を決定。

◆開催期限 6月16日までに全日程を消化しない場合、同日終了時点の勝率1位を優勝とする。この場合は15試合以上を消化し、かつ勝率5割以上が条件。15試合に満たない球団でも、未消化試合を負け数として加算した勝率が1位なら優勝となる。

◆表彰選手 12球団から最も活躍した選手1人をMVPとして選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ日本生命賞(賞金100万円)を選出。

◆予告先発 採用。

◆指名打者制 パ・リーグ球団の主催試合で実施。

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