投手に転向した中日根尾昂外野手(22)が、本拠地初登板でプロ入り後初の二刀流を披露した。

3万1590人から大歓声が上がった。1-5の9回。谷元が2死を取ると、立浪監督が審判に投手交代を告げた。登場したのは根尾。対する打者は巨人の主砲・岡本和真内野手。バンテリンドームに両軍ファンの期待感があふれた。

初球は149キロ直球でストライク。カウント1-2からの4球目はボールになったが、自己最速を1キロ更新する151キロをマーク。5球目149キロ直球で、昨季の2冠王のバットに空を切らせた。だが、自身も三振に打ち取られた。2点差に詰め寄った9回1死一塁で、巨人大勢に3球三振。今度は中日ファンのため息が、場内に渦巻いた。

根尾 木下さんが構えたところに投げるだけだった。(岡本さんは)すごい打者。しっかり自分のやれることをやって帰ってこようと思ってました。また拍手をもらえるようにやっていきたい。

投手転向後の初登板。この日で3試合2回1/3無失点となったが「まだまだ初心者。打者をしっかり抑えられるように、球速だけじゃなく全部レベルアップしたい」と目の色を変える。

立浪監督は「あの状況でストライクをポンと先行できるのが、彼のいいところ。戦力として計算するので、どんどん経験させていかないといけない」と今後を見据えた。将来的な先発起用に向け「(二刀流起用は)展開にもよる。あくまでも投手を重点にやっていく」と、まずは救援で経験を重ねる。【伊東大介】

○…昨年9月以来の本拠地での巨人戦3連勝を逃した。先発柳が7回7安打4失点で降板。岡林、鵜飼に代え、郡司、三好をスタメン起用した攻撃陣は、9回に高橋周の2号2ランで2点差まで追い上げるのが精いっぱいだった。立浪監督は「(柳は)ずっといい投球をしながら勝ちがつかなかった。早く勝ちをつけられるように、早く点を取ってやっていかないと」と打線の奮起に期待した。

▽中日柳(7回4失点で5敗目) 終始、リズムの悪い投球になってしまいました。

▽中日三好(2年目で2番右翼で初先発し、プロ初安打) スタメンと聞き、ガチガチに緊張した。ようやくスタートラインにつけた。どんどん打っていきたい。

【ニッカン式スコア】19日の中日-巨人戦詳細スコア