“獅子狩り右腕”の不敗神話が途切れた。ソフトバンク東浜巨投手(32)が7回1/3を4安打1失点の好投も、打線の援護がなく4敗目。プロ入り後の13年から本拠地での西武戦負けなし(6勝0敗)も、自身10戦目で初黒星を喫した。

初回1死から2番児玉に左前打を許すも、後続を2者連続三振。2回以降は4回まで無安打投球と危なげのない立ち上がり。回またぎで2度の3者連続三振を含む、今季最多の10奪三振もマーク。伸びのある直球にカットボール、シンカーと多彩な変化球を内外角のコースへきっちり投げ分けた。「調子はあまり良くなかったが、結果を求めず、1球1球丁寧に投げることだけを考えていた」と懸命に右腕を振った。

0-0の8回もマウンドに立ったが、1死から金子に中前打で出塁を許したところで降板した。「8回のマウンドを任せてもらった以上、最後まで投げなければいけないし、あの場面を任せてもらえる投手にならないといけない」と114球の力投も、悔しさをにじませた。

2番手で登板した津森だったが2死一、二塁から3番外崎に左前適時打で決勝点を献上した。東浜は「ランナーを残して降板してしまい、津森には申し訳ないことをしてしまった。津森は良く投げた」とかばい、「次はチームを勝たせられる投球をしたい」と雪辱を誓った。【佐藤究】