星の夜に“蒼彗天”が劇的勝利を届けた。DeNAタイラー・オースティン内野手(32)が、同点の延長11回2死、中日フェリスの内角150キロ直球を仕留めた。バックスクリーン右に飛び込む確信の10号サヨナラ本塁打。「スターナイト」イベントとして開催された一戦で、“和テイスト”の特別ユニホームで試合を決め、スターナイト開催は21年9月7日の巨人戦から8連勝。首位巨人と1ゲーム差にぴったりつけて、大混セに食らいついていく。
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“蒼い彗星(すいせい)”のごとく強烈な打球を横浜の天にかち上げた。オースティンが同点の延長11回2死。初球の内角直球をバックスクリーン右へ。打った瞬間、確信して打球を目で追った。自身初のサヨナラアーチで、ナインからもみくちゃにされ「最高の気分です。チームの勝利だと思います」と感情をあらわにした。
スペシャルイベント「スターナイト」の主役になった。ナインは横浜市の花であるバラとチームカラーの青をテーマにした“和テイスト”の特別ユニホームを着用し、来場者にも配布された。スコアボードとユニホームの背中の表記も“和テイスト”にちなんでナイン全員が漢字。オースティンは「蒼彗天」。「蒼く光る彗星(すいせい)~」という応援歌から担当の後藤向輝選手対応マネジャー兼通訳が考案したもので「チームメートやファンの方からも好評と聞いている。勝ったので幸運のユニホームになると思います」とみなぎった。
勢い任せにならない、2つの変化が生きた。2打席目と3打席目で、振り切った際に左足が滑って転倒。4打席目からはスパイクを変更し、サヨナラアーチにつながった。「ちょっと古い年季の入ったスパイクなので、今後同じようなことが起きないといいなと思ってます」と願った。
積極打法も実を結んだ。シーズン当初は生きた球をより多く見るためにあえて見逃す場面もあったが、5日からの阪神3連戦中から積極打法に転換。「もっと積極的に初球から振っていこうという意識に少し切り替えて、今日いい結果になったと思います」と、打率5割の初球を捉えて試合を決めた。
スターナイトで8連勝を収め、9連戦初戦を制した。「残りのゲームも毎日ベストを尽くして頑張ります」と“蒼彗天”。横浜のスターは役者が違う。【小早川宗一郎】
○…オースティンがヤンキース傘下マイナー時代の同僚フォードの加入を歓迎した。ポジションは同じ一塁手と重なるが、昨年のオフシーズンには毎日のように打撃練習をした仲間の加入に「本当に素晴らしい選手で、ライバル心とかは一切ないです。彼が来てくれて本当にうれしいです」と喜んだ。
▽DeNA三浦監督(スターナイトにちなんで本塁打時に青いバラをベンチから手渡し)「言われていたので、忘れないで渡せてよかったです。今日は(本塁打が)3本、良かったです」



