DeNA東克樹投手(28)が、記録ずくめの白星を完封で飾った。プロ初登板初先発の中日松木平との投げ合いで9回7安打、今季最多の124球で勝利を収めた。本拠地では昨年6月24日阪神戦以来、約1年ぶりの完封。開幕から無傷の8連勝は、大洋時代の68年に開幕10連勝を達成した島田以来、球団56年ぶり2人目となった。さらに歴代最長タイのハマスタ11連勝にも到達。リーグトップタイの8勝目は、チームの21年9月から始まったスターナイト9連勝とともに、Aクラスに再浮上させる白星となった。

   ◇   ◇   ◇

東が捕手山本のサインに迷わずうなずいた。3点リードの9回2死一、三塁。大原チーフ投手コーチに言われた。「この打者までな」。三浦監督からの伝言だった。最後の打者、中日石橋を自己最多の124球目スライダーで空振り三振。ガッツポーズを見せながら1回転し、山本と抱き合った。「できるだけ長いイニングを投げようと。完封という形で勝つことができて良かったです。(山本)祐大を信じて投げました」と貫禄の完封だった。

9連戦の2戦目。延長11回の前日はリリーフ6人が投入された。中10日と休養十分のエースは長いイニングを期待される中、一方でそれが重圧になった。「正直、試合が始まる前から自分へのプレッシャーをかけすぎていたのか、すごく緊張していました」と明かした。

地に足がつかない、ふわふわした状態で試合前のブルペン投球を終え、山本に言った。「祐大、今日の俺は緊張しているから、リード任せた」。信じ抜いた相棒のリードで7安打完封勝利。そろって上がったお立ち台での「全て祐大のおかげです」の定番セリフにいつも以上の力がこもった。

これで球団56年ぶり2人目の開幕8連勝を達成。また本拠地での連勝記録も、巨人斎藤雅が記録した最長記録の11勝に肩を並べた。さらにチームが今季6戦6敗だった“水曜日のハマスタ”の呪縛からも解放。「そういった形で球団に名前を残すことができてうれしい。これからも1試合1試合、目の前のバッターに集中して、試合を作ることだけを意識していきたい」と東。相棒の力も借りて、記録的勝利を積み上げ続ける。【小早川宗一郎】

▽DeNA三浦監督(東の完封に)「(9回の前に)一応確認で声かけにいったんですが『え、何?』という顔で見られて(笑い)。『いくぞ』という話をして。そのつもりでしたけどね。チームにとっても大きな完封勝利だと思います」

▽DeNAオースティン(1点リードの3回1死、前夜のサヨナラ弾に続いて2試合連発の11号ソロ)「力強くコンタクトできましたが、本塁打になるとは思いませんでした」

【関連記事】DeNAニュース一覧