今日10月1日は、飲料水メーカーの伊藤園が、日本茶の魅力をより多くの人に伝えることを目的に制定した「日本茶の日」。
伊藤園といえば、ドジャース大谷翔平選手とグローバルアンバサダー契約し、世界的なプロモーション展開をしています。
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大谷選手を起用した「お~いお茶」の新聞全面広告が世界4カ国に出た際、破天荒なやり方だが、どこかその内容はほっこりするものを感じた。
どこの大手代理店かと思って、社内の広告担当に聞くと「CIRCUS(サーカス)という小さい代理店です」との答え。
サーカスの河野広一社長は、以前にもプロサッカーのデービッド・ベッカム、クリスティアーノ・ロナウド、フィギュアスケート浅田真央、プロテニス錦織圭選手ら国内外のトップアスリートのCMを手掛けた人。
表舞台に出ないとは知っていたが、今回の大谷選手のCMをきっかけに取材したくなった。
河野さんとの出会いは、2001年のメジャーリーグの春季キャンプにさかのぼる。
当時、ADK(アサツーディ・ケイ)の社員だった彼は、佐々木主浩、イチロー、新庄剛志らと、有料テレビのCM出演交渉をするため、アリゾナ州ピオリアに来ていた。
当時から腰が低く、人懐っこい感じで、選手とはすぐにうち解けていた。実はその出張は、会社の稟議書を書かずに事後報告と聞いて、驚いた思い出がある。
交渉で手応えがあると思った瞬間、翌日に飛行機に搭乗していたという。「チャンスのタイミングはそうないですから、逃したくなかったですね。こんなことだから組織には合わなかったのでしょうが…」と苦笑いだが、行動力、スピード感をモットーにするエピソードなのかもしれない。
そんな縁もあって取材を申し込んだら「やっぱり裏方なので表には出たくないです。ビジネス関連の出版とか、いろいろ話はありますが…」と一般紙、専門紙の取材依頼を断り続けたという。
性格、立場からして厳しいとは思っていたが、何度か話すうちに「成功や失敗を含め、僕のやり方がヒントやきっかけ、気づきになってくれればいいですけど」。
「選手たちのプレー以外のところで、世の中への思いを知って、子どもたちなどスポーツファンが増えてくれれば」という点が響いていた。そんな思いが共有できて取材が実現したのだが、最後は「この取材で過去を振り返ることができて、まだまだという気持ちが沸いてきました。未来への活力になりました」と、らしい言葉が返ってきた。【特別編集委員・平井勉】
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