日本ハム達孝太投手(21)が、今季8勝のうち7勝でコンビを組んだ師匠との日本シリーズでの対戦を心待ちにした。
15日、2軍施設の千葉・鎌ケ谷での練習を終え、取材対応。阪神へのトレードが決まった伏見寅威捕手との別れをさみしがりながらも、お互いリーグを勝ち上がっての再会を思い描いた。
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達が悲しみを乗り越え、またひとつ大人になる。伏見のトレードはネットニュースで知り「悲しいです。もう『先、言ってくれよ』と…。でも確かに、ちょっと自分にはたぶんにおわせてたんで。何となく…そうっすね、あぁそういうことやったんかって、いろいろつながったりしたっすね」と、心境を口にした。
思い当たる節があった。エスコンフィールドでの秋季キャンプ終了後、伏見らと食事にでかけた。「寅威さんが、なんか珍しく『みんなで写真撮ろう』みたいに言ってたんで。何か珍しいなと思いながら。そういうことやったんかなとか思いながら…」。当時の伏見の複雑な思いを察した。
2軍でくすぶっていた昨年、新庄監督からの司令を受けてファームで投球テンポを磨いてくれたのが伏見。今季挙げた8勝のうち7勝が「たつとらバッテリー」だった。しっかりと独り立ちすることが恩返しになる。「投げていきながらの修正とか、試合の中で若干の強弱をつける部分を、すごく学びました」。今季の中盤には「おまえもう大丈夫だよ」と言葉をかけてもらったというが、「安心感はずっと与えてもらっていました。でも来年勝てるかなと不安です」と本音ももらした。
一番の思い出はプロ初完投した6月29日西武戦。灼熱(しゃくねつ)のベルーナドームで達成し「最後マウンドに来る時、俺より喜んでるやないかという顔でした」。互いにポストシーズンを勝ち上がれば、日本シリーズで対戦する可能性もある。「寅威さんは真っすぐに強い。ちょっとフォーク投げたいけど、真っすぐいきたいですね」。渾身(こんしん)のストレートで師匠を驚かせる。【永野高輔】



