<楽天4-1日本ハム>◇24日◇秋田

 楽天岩隈久志投手(29)が田中の「気」をつないだ。荒ぶる田中とは一味違う。クールな気迫が、秋田の空さえ刺激した。5回だ。2死一塁、飯山をカウント2-0からフォークで空振り三振に仕留めた。捕手の嶋がキャッチした途端、雨粒は何倍にも大きくなり、ドーッという雨音が球場を包んだ。降雨コールドならば、4-0完封勝利だった。岩隈の気が、天に味方をさせたかのような豪雨だった。

 「通り雨と聞いていたので、気持ちを切らさないようにと思っていた」と岩隈。16分間の中断を経ても、低めへの制球を守り通した。8回4安打1失点で降板し、完投勝利こそ逃したが、個人記録はどうでもよかった。ヒーローインタビューでは、熱い思いをファンに伝えた。

 岩隈

 田中がつないでくれましたから。気合入れていきました。

 最下位に沈むチームにあって、22日に田中が気迫の完封勝利。「なかなか流れに乗れないチームの何かを変えたかった」という21歳の言葉に、感じ入った。エースにとって、この日の試合の意味は、田中の言葉へのアンサーだった。前日も残り全勝を宣言。試合後も「今は残り全部勝つつもりで、みんな戦ってますので。1試合も負けられない。調子がいい悪いなんて言ってられない。残り試合、中4日でも5日でも、登板間隔をつめてでも、チームの勝利に貢献したい」。口調は熱を帯びた。通算100勝に王手をかけた。「次で決めるつもりで行きす」と即答した。両エースの「気のリレー」に、25日からはナインが応える番だ。【金子航】

 [2010年8月25日10時30分

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