闘将のメスが入った。楽天の沖縄・久米島キャンプ第1クール2日目の2日、星野仙一監督(64)が若手投手に技術指導を行った。「リリースの瞬間に最大の力を出すために、どう運動するか」。投手が追い求める永遠のテーマを、飛躍を望む選手たちに説いて回った。洞察に努めた初日から一転、静から動へと大きくかじを切った。

 土砂降りの中で仁王立ちだった。練習開始と同時に落ちてきた大粒の雨。星野監督はアップの列の先頭に立ち、「そら行けっ!」と選手のダッシュに勢いを乗せた。「こんなの雨じゃない。オレが引っ込むなんて、選手に失礼だろ」。帯びた熱気をそのままブルペンに持ち込み、若手への指導が始まった。

 ターゲットは3年目の長身右腕、井坂亮平(26)だった。身ぶりを入れ、緩い変化球をミックスさせながら、投手にとって生命線である「リリース時の最大力点」を教えた。「強いボールを投げることがまずは大事だ。オレだって多少はピッチャーのこと、分かる」。栂野には首の位置、片山には下半身主導の重要性。シンプルかつ的確に、次々と課題を指摘していった。

 親身な指導は、断固たる決意の裏返しでもある。「あの辺(若手)が出てきてくれなければ、困る」。開幕後、先発陣には中5日の登板間隔を命じる。中6日主流の現代に一石を投じる。

 星野監督

 これから研究するが、基本は中5日でいく。岩隈が志したメジャーは中4日。中6日は考えられない。耐えることが出来ないヤツは、置いていけばいい。先発のプラスアルファに、若い人が入ってくれれば。

 投手の持ち場はもちろん、陣容も今は白紙。チャンスは全員に与える。タフな布陣で殴り込むため、自ら布石を打つ。【宮下敬至】

 [2011年2月3日7時51分

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