信じたくない現実だった。9回2死、大谷が内野フライを打ち上げて試合終了。侍ジャパンの史上最速となる準々決勝敗退が決まった。狂喜乱舞するベネズエラナインやスタンドと対照的に、侍ナインはベンチから動けず、ぼうぜんとグラウンドを見つめて立ち尽くしていた。

試合後は報道陣でぎゅうぎゅう詰めのミックスゾーンへ。蒸し暑さで汗だくになりながら待つこと1時間15分。選手たちはミーティングや荷出しを終えて続々と出てきた。当然、空気は重たい。自らの課題と反省を口にする人、勝負の厳しさを痛感する人、責任を背負う人。ただ、ほとんどが立ち止まって取材に応じて帰っていった。誰よりも悔しさでぐちゃぐちゃな胸中でも、プロ野球選手、侍ジャパンの一員として最後まで責任を果たす姿は、負けたとしても格好よく見えた。やっぱりプロ野球選手は生半可なメンタルじゃやっていけない。

この悔しさをどう生かすのか。それぞれが所属チームに帰り、また野球と向き合うことになる。前回大会の優勝後は多くの選手が“燃え尽き症候群”のようになったと聞く。それほど国際大会は特別で、大きな舞台。だからこそ、この悔しさがきっとエネルギーになる。次こそ世界の頂点に立つ姿を見たい。【小早川宗一郎】

【WBC】侍ジャパン、連覇ならず 準々決勝敗退 大谷翔平先頭弾も最後の打者に…/詳細