16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)ボクシング代表の成松大介(28=自衛隊)が8日、2020年東京オリンピック(五輪)の種目から、ボクシングが除外される可能性が出てきたことについて「なくなったら寂しい」と率直に話した。

ボクシングは世界的に見ても連盟への加盟国が多いだけに「ショックが大きいのでは」と懸念。プロ野球の選手会や角界の力士会と比較して「ボクシングにはそういう土壌がない。選手側からもアンケートを取るなどして、今後は選手側から動く時なんじゃないか」と、競技者目線から協会へ提言した。

この日は都内で行われた「スポーツ祭り2018」に出席。ボクシング教室に参加した子どもたちに、実演を交えながら2時間近く指導した。8月に行われたジャカルタアジア大会で銅メダルを獲得してから「状態はとてもいい。ただ調子が良いときほど練習量が増やしがちになるので気をつけたい」と話した。

国際オリンピック委員会(IOC)は3日、ガバナンス(組織統治)の問題を抱える国際ボクシング協会(AIBA)に対して2020年東京五輪の実施競技から除外する可能性を再警告する声明を採択。「極めて重大な懸念」があると断じ、改善されなければIOC承認団体からの排除もあり得るとしている。

16年リオデジャネイロ五輪における不可解な判定で八百長や買収の疑惑も浮上したAIBAへの分配金を停止している。IOCは五輪除外の判断を含めて11月末から12月初めに東京で開く理事会で再審議する方針。