東洋太平洋バンタム級王者のIBF世界9位栗原慶太(26=一力)が、2回TKOで初の世界ランカー対決を制した。

IBF4位スックプサード・ポンピタック(31=タイ)と対戦。2回に左フックでダウンを奪い、立ち上がってきたが連打を浴びせた。コーナーポストに倒れかかったところでレフェリーストップ。2回1分58秒TKO勝ちを収めた。

得意は右ストレートだが、強烈な左フックで仕留めた。「手応えはあった。左で決められたのがうれしい。成長は見せられた」と笑みがこぼれた。この試合前にツイッターでニックネームを募集した。その中から「スラッガー」を選んで、この試合から売り出した。

強打者ぶりは発揮したが、試合内容には不満を口にした。「悪い癖の打ち合いになった。コンパクトに打ち、出入りして、きれいなボクシングをやりたかった」と反省した。

それも「目指しているのは世界王者。向かっていくのはロマンがある」から。「もっと上のレベルへは満足していられない」。同級は井上尚弥(26=大橋)がワールド・ボクシング・スーパー・シリーズを制したばかり。「盛り上がっている。ボクはまだ実力不足も、そこに食い込んで絡んでいければ」。井上とは面識はないが「スパーでもいいからやってみたい」と目を輝かせた。

この勝利で世界ランクも浮上する。WBCでは15位だが、転級してきた比嘉大吾(24=白井・具志堅)が7位に入ってきた。「比嘉君とかやって、WBCのランクを上げたい。日本で知名度のある選手とやって、名を挙げたい」と意欲を示した。