ボクシングで川嶋勝重、八重樫東を世界王者に育てた大橋ジムの松本好二トレーナーの長男・松本圭佑(21=大橋)が24日、東京・後楽園ホールでプロデビュー戦(56キロ契約6回戦)に臨み、4回34秒TKO勝ちした。

プロ20戦のキャリアを持つ三宅寛典(31=ビッグアーム)と対戦。初回に相手のカウンターの右を受け、ダウンを奪われる苦しい展開となったが、セコンドからの「まずはディフェンス」という指示を受け、あわてずに戦った。

2回以降はジャブの差し合いで圧倒し、上下への打ち分けでペースを奪い返した。4回開始直後に、ボディーへの連打を集めたところで、レフェリーが試合を止めた。

リング上でのインタビューで松本は「初めてのダウンでめちゃくちゃ焦ったが、結果勝てて良かった。ダウンをしてから落ち着いて戦えたことだけが収穫」と安堵(あんど)の表情で試合を振り返った。

元日本ランカーの祖父弘さん、元東洋王者の父を持ち、小学3年時に大橋ジムでボクシングを始めた。父の教えを受け、U-15全国大会で5連覇。幼少期から注目を集めてきたが、目標としていた東京五輪出場を逃し、昨年末に東農大を中退、プロ転向を表明した。

目標は、父が3度挑戦も届かなかった世界王者。セコンドにつく父との二人三脚で上を目指すホープは「まずは、次戦が決まったらこういうミスをなくして、世界チャンピオンになりますと言えるような試合をしたい」と話した。

◆松本圭佑(まつもと・けいすけ)1999年(平11)7月17日、横浜市生まれ。10年のU-15全国大会で初優勝し、その後5連覇。みなと総合高1年で全国高校選抜ライトフライ級優勝。卒業後は東農大に進学。家族は父好二さん、母久代さん、妹の姫乃さん。右ボクサーファイター。