シングルマッチで初めてメインを戦ったマスター・ワト(23)がIWGPジュニアタッグ王者のエル・デスペラードを破り、3勝目を挙げた。

見たこともない大技でデスペラードを沈めた。ティヘラから横入り式エビ固め。さらにジャックナイフ式エビ固めの連続技で、3カウントを奪った。「ひらめきです」と冷静だったが、セコンドに付いた師匠の天山も「すごいな。あんな大技持っているならもっと使っていっていいよ」と驚きを隠せなかった。

デスペラードの巧みな“口撃”で挑発に乗りかけた。場外に落とされたワトは「どうした。お父さん(天山)に助けてもらえよ」と言われ、さらに師匠の天山も「お前が相手しているやつらはこんなもんだよ」と侮辱された。試合が進むにつれ、怒りは募ったが、左膝を痛めつけられて防戦一方。暴言を浴びた師匠が見守る前であっさり負けるわけにはいかなかった。

これで3勝1敗。初のメインで劇的な逆転勝ちを収め「スーパージュニア、俺が取ったる」とリング上で優勝宣言した。天山も「これでホッとした。このままグランドマスターになって欲しい」と太鼓判を押した。師匠とがっちり握手を交わしたワトがスーパージュニアの主役に躍り出た。