米プロレスWWEの人気スターで同団体のCOO(最高執行責任者)も務めるトリプルH(52=本名ポール・レヴェック)が現役引退を表明した。

25日に放送された米ESPN番組「ファースト・テイク」でステファン・A・スミス氏のインタビューに応じたトリプルHが「リング内で戦うことは終わった。2度と戦うことはない」と明かした。

昨秋にウイルス性肺炎を悪化させて吐血していたとし、心疾患の病気も抱えて心臓機能が大幅に低下。心不全として除細動器を埋め込んでいるという。最近はWWEでの表舞台での活動も少なくなっていた。19年6月のWWE東京大会(両国国技館)に参戦し、中邑真輔とタッグを組んでボビー・ルード、サモア・ジョー組と対戦したのが、現役最後の試合となった。

92年にインディー団体でプロレスデビューしたトリプルHは、94年からWCWに所属。95年からWWF(現WWE)に移籍した。97年にはショーン・マイケルズ、チャイナとユニット「D-ジェネレーションX」を結成。Xパック、ビリー・ガン、ロード・ドッグと仲間を増やして人気を博した。03年にはリック・フレアー、バティスタ、ランディ・オートンとユニット「エボリューション」を結成するなど団体の中心選手として活躍。WWF王座からWWE統一王座、WWE王座、WWE世界ヘビー級王座まで最高位王座を9度戴冠した。

11年のレッスルマニア27大会、12年のレッスルマニア28大会と祭典でジ・アンダーテイカーとシングル戦も大きなハイライトとなった。なおWWEビンス・マクマホン会長の娘ステファニーと01年にリングストーリー上で強引に結婚したが、実際にも03年に結婚。その後、リング外でWWE幹部としても活動し、登龍門となるブランド、NXTの創設などにも尽力した。