ボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が9日、さいたまスーパーアリーナで王座統一戦に臨む。

【村田諒太vsゴロフキン】日本史上最大の決戦 世界ミドル級王座統一戦/ライブ速報>>

元3団体統一同級王者で世界的スター選手の現IBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と対戦。2団体の世界王座が懸かるミドル級世界戦は、日本ボクシング史上最大規模のビッグマッチとなる。

<データが物語るゴロフキンの強さ>

★アマ時代から怪物 アマチュア時代も世界トップ選手だった。02年釜山アジア大会でライトミドル級(71キロ以下)で優勝すると、03年世界選手権のミドル級(75キロ以下)で金メダル。04年アテネ五輪ではミドル級の決勝で敗れて銀メダル。アマ通算戦績は345勝5敗。

★世界最多タイの17連続KO防衛 10年8月にヌネス(コロンビア)を、1回KOしてWBA世界ミドル級暫定王座を獲得、その後、正規王座に昇格。以後、同12月にタピア(コロンビア)を3回KOして初防衛に成功して以来、16年9月にブルック(英国)に5回TKO勝ちするまで、17連続KO防衛を記録。77~82年にかけてWBC世界スーパーバンタム級王者ウィルフレッド・ゴメス(プエルトリコ)が樹立した“空前絶後の大記録”に並んだ。

★9割超のKO率でギネス記録 17連続KO防衛に成功した時点での戦績は36戦全勝(33KO)で、KO率が91・67%となり、ミドル級史上最高のKO率となったことで16年12月にギネス登録された。村田戦の前までの戦績は41勝(36KO)1敗1分け。83・7%と依然として高いKO率を誇っている。

★統一戦3連勝 14年10月のWBA世界ミドル級王座12度目の防衛戦は、WBC暫定王者マルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)との統一戦として行われ、2回KO勝ち。その後、WBCの正王者昇格。15度目の防衛戦はIBF王者デビッド・レミュー(カナダ)に8回TKO勝ちして、3団体統一王者に。WBAスーパー王者に昇格していたゴロフキンは、17年3月にWBA正規王者のジェイコブス(米国)との統一戦に判定勝ち。18度目の防衛に成功したが、連続KO防衛記録はストップした。村田戦は4度目の統一戦。

★世界7カ国で防衛成功 村田戦の前まで、母国カザフスタンでの試合も含めて、7カ国で防衛に成功している。カザフスタンでの試合は初防衛戦1試合だけで、あとはパナマ、ドイツ、ウクライナ、米国、モナコ、英国と世界中を行脚。ボクシングには「ホームタウンデシジョン」という地元選手に有利な判定も多いが、KOで防衛を重ねてきたゴロフキンに開催地は関係なかった。

★ミドル級2位の19連続防衛 18年9月の20度目の防衛戦で、18度目の防衛戦で引き分けに終わったサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)との再戦に判定負けして連続防衛記録は19度で途切れたが、これは元4団体統一王者バーナード・ホプキンス(米国)が、95~05年に記録したミドル級最多の20連続防衛に次ぐ2位の記録。全階級を通じても史上7番目の記録となる。ちなみに連続防衛の史上最多記録は世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)の25回。

★1敗1分けの因縁対決も勝っていた? 17年9月のサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)との初戦は、1-1の引き分けに終わったが、現地メディアを含む多くの関係者の採点はゴロフキンを支持していた。0-2の判定負けに終わった18年9月の第2戦も、現地メディアを含む関係者の多くがゴロフキンを支持していた。