日本バンタム級王者堤聖也(26=角海老宝石)が初防衛に成功した。同級7位大嶋剣心(27=帝拳)の挑戦を受け、9回2分42秒、レフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。

ベルトを守り抜いた堤は「大嶋剣心選手、本当にありがとうございました。強かったです。ベルトを守る意識はなく、自分の良いパフォーマンスを発揮できたらと試合に臨んだ。大嶋選手が強いということはありましたが、もっと良いパフォーマンスができると信じていた。悔しい」と率直な心境を口にした。

序盤は大嶋にペースを握られた展開となった堤は、4回に圧力をかけて左ジャブを出し、ワンツーもヒットさせた。前半終了の公開採点では1-2と劣勢だったが、中盤以降は堤が手数、パンチのヒット率で上回った。9回には右強打でダウンを奪い。そのままレフェリーストップによるTKO勝利。「メンタルは良い感じでしたが、初防衛戦で力でいこうとしたのが良くなかった。4回で一気にペースを持っていった」と反省することも忘れなかった。

来春に控えるV2戦は同級1位南出仁(セレス)が相手となる。堤は「今日の内容だとデカいことは言えない。南出選手は同じ年齢で、実力的には技術とパンチのあるトップの選手。リスペクトしているので、南出選手に勝って自信をつけたい」と決意を新たにした。

一方、メイン終了後にリングに上がった次期挑戦者の南出は「試合を見ていたけれど面白い試合だった。見ていて楽しかった。強いのは堤くんと思っていた。ランキング2位というイケメンのハードパンチャーに勝ったので俺は強いですよ。覚悟して、ベルトを磨いて待っておけ」と王座奪取への意欲をみせていた。