キックボクシング42戦無敗を誇る人気格闘家でプロボクシング転向を表明している那須川天心(24=帝拳)が9日、日本ボクシングコミッション(JBC)のB級(6回戦)のプロテストに合格した。東京・後楽園ホールで筆記試験、シャドーボクシング、3回のスパーリングに臨んだ。

リングサイドでスパーリングを見守った、那須川を無敵の格闘家に育てたTEPPEN GYM会長の父弘幸氏(52)は「体のバランスが変わった。キックとは違う。特に足の使い方がよくなった。今まで出入りだけだったが、横の軸の使い方がうまくできるようになった。そうするとパンチにパワーが乗ってくる。2発、3発目のパンチをあれだけかわすのは難しい。(相手のパンチの)見切りもよくなった」と、短期間でボクシング仕様へと変貌を遂げた息子の成長に感心した。

キックボクシングからボクシング転向という那須川の思い切った決断に「大賛成。挑戦なので、どこまでいけるか。僕の仕事はある程度終わったので、あとは帝拳ジムさんでしっかり(ボクシングの)形をつくってもらいたい。本当に変わったので、帝拳ジムさんに預けてよかったと感じています」と、プロボクサー那須川天心の新たな挑戦に期待していた。【首藤正徳】