ヤングライオン、同胞の奇襲も、王者の牙城を崩すことは出来なかった。第2試合でロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)のIWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムは、L・I・Jの辻陽太とタッグを組み、外道&石森太二と激突。その試合後だった。

ヒロムはIWGPジュニアヘビー級のベルトに加え、22日のDDT後楽園大会で奪取したアイアンマンヘビーメタル級のベルトを掲げると“事件”は起きた。24時間365日レフェリーがいれば、誰でもどこでも挑戦できるアイアンマン王座。我こそは、とまず石森が狙うと、続いて同胞である辻までも、ヒロムに手をかけた。そして、最後はヤングライオンの中島佑斗もフォールを狙った。これら全てを排したヒロムは、動揺を隠せなかった。「待って、待って。ちょっと待って。知ってたけど、待って。こうなることは大体予想していたよ。石森きゅんまではね、ああることは分かっていたよ。陽太様? 陽太様までなの?」と目を丸くするしかなかった。

そして「予想以上だな。ちょっと考えないと、怖くなっちゃう、人が…」と人間不信にまで陥っていた。そこで辻は「ヒロムちゃん! ごめん、ヒロムちゃん! そんなつもりはなかったんだ」と謝罪したが、ヒロムは「もう陽太様のこと嫌いになったから! もう嫌い」と控室へと消えた。

中島は「俺はよぉ、どんなチャンスでもよぉ、どんなきっかけでも欲しいんだ、この野郎! アイアンマンメタルヘビー級チャンピオン? おい、高橋ヒロム! いつもよぉ、リングサイドで、てめぇのこと狙っているやつがいるのを忘れるなよ、この野郎! 」。果たして、このベルトの行方はどうなるのか-。