プロボクシングIBF世界ミニマム級王者重岡銀次朗(24=ワタナベ)が2度目防衛戦に向け、世界ランカーとの激しい実戦練習で「進化」を示した。31日に名古屋国際会議場で同級9位アルアル・アンダレス(24=フィリピン)との2度目の防衛戦を控え、18日には東京・五反田の所属ジムで練習を公開。3月から練習パートナーとして招聘(しょうへい)したIBF世界ライトフライ級14位ジョン・マイケル・ズレタ(28=フィリピン)と2回スパーリングを披露した。

得意の左ストレート、右フックなどで世界ランカーをコーナーに追い詰め、王者らしい貫禄をみせつけた。左目下など顔にはスパーリングの激しさを物語るようにあざが残っている。重岡は「あざは…やられましたね。最近のスパーリングで。毎回ですよ。強くなったところをみせることしか考えていない。次の試合もたくさんの人に見てもらいたい。面白くない、つまらない試合しても見てもらえない。そこらへんもアピールしたい」と気合を入れ直した。

V2戦は約2週間後に迫っている。重岡は「進化していると思う。僕の引き出しは増えた。相手がどう出てくるかによるが、前に出てきたら足を使うし、下がるならしっかり攻めたい。展開によって自分のボクシングをしたい。そのレパートリーの多さを出せたら」と手応えを示した。指導する担当の町田主計トレーナーは「先週のスパーリングで仕上がった感がある。ボクシングが1段階、進化したようなレベルになってきた」と太鼓判を押した。

来月で世界獲得から1年が経過する。午前4時まで起きていたという夜ふかしを自ら禁じ、午前8時までには起床。午前中からロードワークに取り組んでいる。世界王者らしい生活に変更することで心身ともに充実しているという。世界王座獲得から2戦連続KO勝利中の重岡は「KOしか狙っていない。何ラウンドとか決めていないが、どのパンチで倒すかは決めていない。流れの中でチャンスがあればしっかりと仕留めたい」と世界戦3連続KO勝ちを狙う意気込みを示していた。