プロボクシングIBF世界ミニマム級王者重岡銀次朗(24=ワタナベ)が急な対戦相手変更にもKO予告を貫いた。

31日、名古屋国際会議場で、挑戦者の同級6位ジェイク・アンパロ(26=フィリピン)との2度目防衛戦を控え、30日には名古屋市内で前日計量に出席。300グラム少ない47・3キロでパスしたアンパロに対し、100グラム少ない47・5キロで1発クリアした。

当初は同級9位アルアル・アンダレス(フィリピン)の挑戦を受けるはずだったが、相手の体調不良でキャンセルに。25日夜に対戦相手の変更を伝達された重岡銀は「世界戦はあると思って信じて練習と減量を続けた。でも正直、メンタルはきつかった。これでなくなったらどうしようと思ったが、最初だけ考えたが『絶対にできる』と思って練習していました」と張り詰めた状態は継続していた。

28日には代替挑戦者がアンパロに決まり「生きた心地がしなかったので、超うれしかった。ほっとした」と安堵(あんど)感。アンパロが出場した昨年7月のWBOアジア・パシフィック同級王座挑戦、同12月のIBF同級挑戦者決定戦の2試合をチェックし「アンダレス対策ではなく、あくまでも自分のボクシングを高めることをしてきたので、あとはリングの上で対応できる。影響は何もないかな」と自信を示した。

計量後には約21秒間のフェースオフ(にらみ合い)でアンパロと火花を散らした。アンダレスよりも世界ランクが高く、前WBOアジア・パシフィック同級王者とより強い挑戦者となったものの、重岡銀は王者の風格をみせ「しっかりKOを狙う。ラウンド数は分からないが、その時に対応した自分のボクシングでKOできたら」と世界戦3連続KO勝ちを狙う意気込みを示していた。