プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が5月6日、東京ドームで控えるWBC世界同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)との防衛戦に向け、外国勢パートナーとの実戦練習を打ち上げた。18日、横浜市の所属ジムで、元WBC世界フェザー級ユース王者ジョナタン・ロペス(20=米国)との4回のスパーリングを消化し、本格的な実戦練習を終了した。

3月17日から来日したロペス、世界ランカーのケビン・ゴンサレス(26=メキシコ)の2人と週2回ペースで約1カ月にわたってスパーリングを続けてきた。井上は「手応えは十分ありですね。この高いレベルの相手たちに自分のボクシングを当てはめることができた。ネリにそっくりなタイプはいないが、この高いレベルの選手たちに自分のスタイルやボクシング、やりたいことを当てはめることができたら、ネリに通用する部分はあると思う。もうバッチリです」と自信の笑みを浮かべた。

これでネリ戦に向けた計スパーリング数は100ラウンドに到達した。来週からは日本人とのスパーリングを継続する予定だが「やっても来週はじめが最後かなと思っている」と十分な実戦トレーニングを積んだ感触がある。試合まで残り2週間半となり「減量に入っている。スーパーバンタム級でやる以上、そこでのベストはつくらないといけない」とうなずいた。

興行チケットは残り3000枚と売れ行きは好調だと伝え聞いているという。井上は「今後、東京ドームでボクシング興行がやれるかどうかは分からない。今回次第だと思うし。それぐらい今回はでかいものだと感じている。満員のお客さんと、その日を共有したいなと思う」と意欲。満員の東京ドームでネリを撃破するイメージを膨らませていた。【藤中栄二】