元WBO世界ミニマム級王者でWBA世界フライフライ級7位、WBO世界同級4位の谷口将隆(32=ワタナベ)が世界2階級制覇を逃した。同級統一王者レネ・サンティアゴ(33=プエルトリコ)に挑戦したが、0-3の判定負け。接近戦を仕掛けたものの、高い技術力を持つ統一王者を最後まで攻略することはできなかった。
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谷口は5回のダウンが痛かった。強引に出てバランスを崩したところでパンチをもらってしまった。1回開始早々に先制攻撃を仕掛けて、決め手はなかったものの、序盤は悪くない展開だっただけにもったいなかった。あれでペースを乱してしまった。
サンティアゴの前後左右のフットワークは絶妙で、5回以降はロープに詰められてもパンチをもらわなかった。谷口のボディーブローも当たってはいたが、単発で、王者も見栄えのいいパンチを打ち返してきた。その印象がポイントに影響したと思う。
3人のジャッジの採点は1~7ポイント差と分かれたが、私は1点差が妥当だと思った。大差をつけたジャッジはサンティアゴのジャブや足の使い方をポイントにしたのだろう。谷口も王者のボクシングは十分に分かっていたと思うが、それを上回るS級のテクニックだった。
サンティアゴは岩田翔吉と高見亨介の日本人世界王者にも連勝しているが、再戦すれば2人にも十分にチャンスがあると思う。実際に12ラウンド戦って肌で感じたはずだ。2人にはパンチ力と攻撃力もある。今度やればまた違った展開になるはずだ。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)

