蝶野正洋(49)が29日、引退試合を5月11日に日本武道館で行う盟友・小橋建太(45)の全面支援を表明した。蝶野は「小橋はノアと共同で引退興行をやるが、自分の経験からして1人にかかる比重は想像以上に大きい。今回は1万人クラスの興行だし、1人では大変だろう」と、協力を買って出る意向だ。蝶野は現在、全日本のアドバイザーを務めるなど、現役として以上に大会開催のサポートやプロデュースに関わる仕事が多い。小橋の引退試合も、プロデュース面でサポートしていく意向を持っている。

 蝶野は、新日本時代の09年2月3日に、東京ドームでGHCヘビー級タイトル戦を小橋と戦うなど、団体を超えて小橋と熱戦を演じてきた。また、09年10月12日に両国国技館で行われた蝶野の25周年記念興行では、蝶野、小橋、武藤敬司(50)がタッグを組んで戦ったこともあった。それだけに、蝶野の意向を伝え聞いた小橋は「25周年を経験されている蝶野さんに、そう言っていただいて心強い」と歓迎した。

 この日もノアの道場で、引退試合に向けた練習をこなした。同引退試合の出場選手などは、まだ決まっていないが「過去に自分と戦ったレスラーには出てもらいたい」と希望を話した。小橋にとって蝶野は、リング上でも、リングの外でも頼りがいのある存在だ。【桝田朗】