東前頭12枚目の大翔丸(26=追手風)が1敗で折りかえした。

 過去3連敗中と合口の悪い豪風をはたき込み。

 「当たっていこうと思ったけど、豪風関の変化に負けているのが多いので、今日も何かしてくるんとちゃうやろな…と思ってしまった。でも、反応は悪くない」と胸をなで下ろした。

 大阪に生まれ、高知・明徳義塾中に相撲留学した。2年生のとき、プロゴルファーの松山英樹(25)が転校してきて同じクラスになった。「普通にしゃべっていましたよ」という当時、松山は「人見知りで、体も小さかった」(大翔丸)。それが「急にでかく」なり、今では世界で活躍する。その姿に「すごいっすね」と目を見張る。同学年で今、プロで活躍するのは2人だけ。自分も負けじと…という気持ちはおいそれと口に出せないが、同級生の誇りはある。「明徳の集まりはあるので、みんな全国バラバラですが1度、そういうのをやりたいですね」と、再会を待ち望んだ。

 そのとき胸を張って参加するには、今場所は大きなチャンス。首位を並走し、集まる報道陣も日に日に増えた。ただ「多いっす。でも、もうちょっとしたら多分、いなくなる」と笑わせた。自己最高位が前頭7枚目の男に、欲はない。こつこつと白星を重ねていく。