大相撲の十両妙義龍(30=境川)が29日、東京・足立区の境川部屋で結婚を発表した。相手は埼玉栄高時に同級生だった香奈さん(旧姓山根=30)で、6月1日に婚姻届を提出。同17日に第1子となる長男泰吉(やすきち)くんが生まれたとことも、笑顔で報告した。

 出会いのきっかけは、高校1年の時だった。隣の席だったのが香奈さんで「いろいろとしゃべっているうちに。同じクラスメートで気になる存在だった」と意識するようになった。しかし、当時の相撲部は恋愛禁止だったため、交際には発展せず。さらに、携帯電話の所持も禁止で寮生活だったため、学校で会った時にだけ会話する日々が続いた。高校卒業後は別々の大学に進学。こまめに連絡を取り合っていたが、この時も交際には発展しなかった。

 2場所連続で十両優勝した11年秋場所後に、妙義龍が食事に誘った。相撲に関心が薄かった香奈さんだったが、熱心に相撲の話をする妙義龍に「夢を持って努力する姿をすてきだと思った」と好印象を持ち、ついに交際に発展。14年には左目網膜剥離の手術を受けるなど、度重なるケガに苦しんだ時に支えてもらい「一緒にいてこの人だと思った」と妙義龍からプロポーズした。

 家庭を持ったことで、向上心が増した。妙義龍は「来場所は(幕内に)戻って、まずは三役に戻りたいです」と力強く決意した。西十両筆頭だった秋場所は8勝7敗で、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)での再入幕は確実。15年九州場所以来となる、関脇への返り咲きを目標に掲げた。挙式は来年6月に行う予定。