大相撲の元幕内で西三段目21枚目翔天狼(35=藤島)が今夏からがんを患っていることが31日、分かった。同郷のモンゴル出身、01年春場所初土俵で同期生の横綱白鵬が明らかにした。

 翔天狼は最高位が09年秋場所の東前頭2枚目で幕内在位25場所、敢闘賞を1度受賞。今年8月に日本国籍を取得した。

 白鵬によるとこの日、福岡市内で開かれた力士会で、関取70人全員の寄付による見舞金を贈ることが決定。09年秋場所で敗れて金星を与えている白鵬は「個人的に見舞いに行きました。何カ月も(治療するのは)精神的にきついと思うけどね。大変に腕力のある力士。一生懸命に頑張っている」と気遣った。また翔天狼の病が7月場所に行われた名古屋で検査を受けて見つかったことに触れ「私たちも年2回の血液検査などの検診だけでなく、PETや人間ドックに入るべきだと思います」と話していた。