大相撲の元横綱大鵬の孫、元関脇貴闘力の四男で、埼玉栄高3年の納谷幸成(18)が、大嶽部屋への入門を発表した。さいたま市の埼玉栄高で16日、師匠の大嶽親方(元十両大竜)、同高の山田監督ら同席で会見。「一生懸命努力して、ゆっくりでもいいので関取を目指して頑張っていきたい」と力を込めた。九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の前相撲で初土俵を踏む予定だ。

高校での主な実績は、3年時の全国高校総体個人戦32強などだが、山田監督は「まだ体が小さいので、プロの体になれば化ける可能性がある」と、将来性に太鼓判を押す。現在は183センチ、135キロだが、身長もわずかながら成長中だという。突き、押しを武器に「山田先生や高校に恩返ししたい」と意気込む。

兄で元貴闘力の三男の幕下納谷に続き「大鵬の孫」として2人目の角界入りとなった。「大鵬の孫」と呼ばれることにも「注目していただけるのはありがたいこと。それに見合うように頑張って、応援していただきたい。おじいちゃんは…、普通のやさしいおじいちゃんでした。(5歳で)相撲をやり始めてから、すごい人なんだと思った」と、時折笑顔を見せて話していた。兄の納谷からは「高校と違って甘くないぞ」と言われ、山田監督からは大学進学も勧められた。それでも「小さいころからプロにいくのが夢だった。早く挑戦したいと思っていた」。「大鵬道場」の看板が今も掲げられる、元大鵬の弟子である大嶽親方の指導を受けることに迷いはなかったと決意を口にした。